最近、意識して行なっていることがある。
旅行に行った後、帰宅後に「心に残ったこと」を改めて会話すること。
私は自分でも驚いてしまうほどに、とんでもなく記憶力が悪い。
短期記憶は問題ないが、長期記憶がびっくりするほどできない。
特にエピソード記憶。
残念ながら、小学校・中学校・高校・大学とほとんど記憶がない為、同窓会や友人と話す際の「ああいうことあったよね〜」にほぼついていけない。
不思議なことに、良いことも悪いことも、区別なく忘れてしまう。
ただし、ほんのたまに明瞭に残っている記憶がある。
私に残っている数少ない記憶は、旅行が多い。
美しい景色、温かい人、思いがけないエピソード。
私が思うに、残る記憶と残らない記憶の差は
いかに「反芻している(繰り返し思い出している)か」である。
反芻にはまず「写真」が一役買う。
繰り返し見ることができる為、記憶を辿る際に「写真のあのカット」から「そこにいた映像」を引きずり出すことができる。
そしてもう一つは「会話」。
帰宅後という早めのタイミングで、感動した瞬間などを同行者と話す、もしくは友人に話す、ということを繰り返すうちに記憶に定着する。
上記は、全然自分なりの発見でもなんでもない、いかに記憶が定着するか、という話なのだけれど
「反芻をいかに意識的に行うか」は重要だと私は思っている。
夜に嫌なことを繰り返し思い出したり、友人に愚痴ったりすると、どんどん記憶が定着する。
逆にすごく嫌なことがあっても、その後趣味に没頭してみたり、本や映画を見て違う世界に逃亡すれば、記憶は定着しづらくなる。
良い記憶であろうとも、悪い記憶であろうとも、反芻すると記憶に残る。
ならば私は残したい記憶を反芻したい。
写真に残したり、思い出を語ったり。