4月8日の朝日新聞デジタルにて、以下の記事が掲載されました。
「不登校生徒が通うチャレンジクラス、公立中10校に 都独自の支援策」
東京都は2024年2月15日、2024年度(令和6年度)不登校施策について、
新たな方針として「生徒の実態に配慮した学校教育の実施」を行う「チャレンジクラスス(東京型不登校特例校(校内分教室))」を東京都内に10校設置することを目指す旨を発表しました。
私自身理解が足りていなかった為、今回は「チャレンジクラス」について整理できればと思います。
東京都による「チャレンジクラス」とは?
「校内分教室に教員を配置し、生徒一人一人の状況に応じた柔軟な学びを実現」する校内分教室のことです。
設置背景
文部科学省では、2023年3月31日発表の「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策 COCOLOプラン」にて、学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置をすすめていくことを提言しました。
学びの多様化学校とは「不登校児童生徒の実態に配慮した特別の教育課程を編成した学校」を指します。
詳細は以下の記事にまとめております。
・学校型(13校)、分教室型(9校)、 コース指定型(2校)【都内】
・学校型(1校)、分教室型(4校)
チャレンジクラスの特徴
以下の特徴が「東京都 令和6年度不登校施策について」において挙げられております。
- 校内分教室担当教員と本校教員との連携が容易
- 校内の既存施設を使用するため、経費・土地・施設の負担を減らすことが可能
- 不登校が長期化した生徒に対しても学校とつながりやすい環境を整備
2024年度に中学校10校を配置するにあたり、整備にかかる合計費用の半分を都が補助することも決まっております。
校内教育支援センターと何が違うの?という点については、
校内に存在していることこそ共通しておりますが、チャレンジクラスはあくまで「不登校特例校」ですので、特別な教育課程を基に授業が行われます。
東京都の「チャレンジクラス」事例
武蔵村山市の第三中学校が令和6年4月から「チャレンジクラス」を開設することを発表しております。
武蔵村山市 第三中学校の「チャレンジクラス」の特徴
- 1日4時間程度のゆとりある生活時程(通常学級の7割程度の学習時間数)
- 午前9時30分までに登校、午後3時頃までに下校
- 「個別支援計画」を作成し、生徒の学びを支援
チャレンジクラス まとめ
「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策 COCOLOプラン」にて、学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)を将来的に300校設置することを目標として掲げられておりました。
設置ハードルを下げるという意味で、分教室型である「チャレンジクラス」という形式は上記目標(=多様な学びの場を全国に担保すること)を実現する為に有効であると考えられます。
一方で、チャレンジクラスが合う子ども、合わない子どもそれぞれがいること、そして合わない子にはどのような支援が必要なのか、も同時に考える必要があるように思います。
以下、私が想像できる範囲で記載したのですが、考えてみたところまだまだ私が不登校の子どもたちの実態を細かくわかっていないことを認識しました。というのも、どのような子がチャレンジクラス(校内分教室)に合うのかが詳細にイメージできなかった為です。もっと解像度高く、子どもたちのニーズを把握する必要があるということを実感しました。
チャレンジクラス(校内分教室)に合うケース |
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チャレンジクラス(校内分教室)に合わないケース |
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もし、「こういうニーズもある」等ありましたら、お声を聞かせていただけると嬉しいです。